北緯43度の旅

北海道地図には、北緯42度~45度の緯線が東西に通っています。一方、経線は東経140~145度です。これらの緯線と経線が交わる点、すなわち、北緯XX度00分00秒、東経XXX度00分00秒の場所は、北海道の陸上には10か所あります。ふと、北海道を横断する北緯43度の5か所の「00分00秒」に行ってみたいと思いました。この5か所を「チェック・ポイント」と呼ぶことにします。

GPSで接近

地図を拡大して確認すると、残念ながら、チェック・ポイントはいずれも道路上にはありません。ドンピシャの地点に立つのは容易ではなさそうです。最寄りの道路からヒグマも生息する藪をこぐこと数百メートルは必須です。また、当然ながら自分の土地ではないので勝手に立ち入るわけにはいきません。そこで、公道上で最も近づける位置まで…と条件を大幅に緩和することにしました。

チェック・ポイントにどれだけ近づいたのか、確認はGPSで行います。スマホのGPSでは走行経路を連続記録しておきます。もう1個、以前に購入したGPS受信機(GARMIN foretrex 101)があります。かなり古いモデルですが、経験上、上空が開けてさえいればスマホより精度が高いので、チェック・ポイント付近では古いGPS受信機を使うことにしました。

東経145度(チェック・ポイント1)

10月上旬、道東方面に用事があったので、帰路に計画を実行することにしました。東から順に、まず東経145度の「チェック・ポイント1」を目指します。太平洋沿岸から少し北側の、厚岸町との境界に近い浜中町にあります。道道123号線、ルパン3世の看板が立つ駐車場の近くのカーブから入る林道がありました。立ち入りは禁止されていません。砂利道を少しだけ北に進むと、GPSが「N43°00′00.0″、E145°00′13.4″」を表示しました。

時刻は午前10時40分、ここが「チェック・ポイント1」の最寄り地点のようです。後で「カシミール3D」ソフトで見たところ、「チェック・ポイント1」まで約310メートル地点でした。

東経144度(チェック・ポイント2)

釧路市を過ぎ、国道38号線を西に向かって走ります。白糠町の市街から国道392号線に入って北へ。大苗で国道を外れ、目的地付近はやはりカーブでした。ガードロープ支柱の上で、GPSは「N43°00′00.0″、E144°00′38.3″」を表示しました。時刻は午後1時16分、道なりにもう少しだけ進むと最寄り地点になり、「チェック・ポイント2」まで約800メートルです。

数日前、ここからそう遠くない場所でクマに襲われ男性が死亡、その2日後にもハンターがクマに襲われ負傷したニュースを聞いていたので、早々に立ち去りました。地図にも「熊沢」ってあるぐらいですから…。

東経143度(チェック・ポイント3)

道東自動車道の無料区間のみ利用させてもらいながら、さらに西へ走ります。道道239号線の清水町に入るちょっと手前、芽室町に「チェック・ポイント3」がありました。Googleマップでは「自然菜園ふたば」となっている場所です。ここでもガードロープ支柱の上にGPSを置くと、「N43°00′00.0″、E143°00′01.8″」と出ました。

これは近そう! 計算上は「チェック・ポイント3」まで約38メートルに接近。ということは、「00分00秒」は目前のビニールハウス付近だろうな。時刻は夕方4時前。さあ、次のチェック・ポイント4へ急ごう。

東経142度(チェック・ポイント4)

北海道の尾根を超える幹線の一つ、国道274号線の日勝峠は、昨年の台風で未だ通行止め。そのため、道東自動車道の十勝清水~占冠区間が無料開放されていたので、もちろん利用させていただきました(注:2017年10月28日に日勝峠の通行止めが解除され、高速道路の無料措置は終了しました)。日が傾いて、ライト点灯で「チェック・ポイント4」の夕張市へ。道道38号線の清水沢付近でGPSは「N43°00′00.0″、E142°00′16.7″」となりました。時刻は午後6時半、日没時刻前ですが山あいのため真っ暗。怪しまれないよう車内でGPSを確認しました(それでもアヤシイけど…)。「チェック・ポイント4」まで約370メートル地点でした。

天候にも恵まれ、4か所のチェック・ポイントに接近できたこの日はここまで。残りの1か所は、後日出直すことにします。

東経141度(チェック・ポイント5)

約1週間後、早朝の樽前登山の帰り道、快晴の空と紅葉に誘われてハンドルを切りました。札幌市と赤井川村の境界にある標高1048メートルの山、その頂上から南東に107メートルの地点、札幌市南区内に「チェック・ポイント5」があります。付近に道路は見当たりませんが、豊羽鉱山への道なら一般車でも途中まで行けそうです。定山渓温泉を経由して山奥に進むと、そこは道道95号線の起点(見方を変えれば終点)でした。

道はまだ先へと続いていますが「立入禁止」の看板があるのでこの場所を「チェック・ポイント5」の最寄り地点としました。GPSの写真を撮り忘れたので、記録データを確認すると「N42°58′43.58″、E141°02′15.16″」となっていました。「チェック・ポイント5」までの距離は、3.88キロメートルもありますが、歩いて山頂に向かう脚力はなく、これ以上接近するのは難しそうです。

走行経路は、これ!

変な機器を持ったオジさんがあちこちウロウロして、いったい何が面白いの?と思う方も多いでしょうね。うまく説明できませんが、「00分00秒」ピッタリという「0」並びの美しさに惹かれるのかな。きっと性格的なものでしょう。時間だけには余裕があるオヤジの、単なるドライブのような、ちょっとしたGPS遊びでした。

コメント

  1. イカゴロ より:

    久々のGPS記事ですネ。興味深く拝見いたしました。やはりGPS好きのやぶ悟空さんならではのリアル感漂う内容と思います。□□に向かう時にワザワザ仕込んだ走行経路としたら、かなりのマニアックなGPS経路のような気がします。
    今日、元白老FCのSさんご夫妻が函館に来られました。イタリア料理店でワインを飲みながら色々と楽しい話をしました。たった今、別れて帰宅したところです。やぶ悟空さんにもよろしくとのことでした。

    • やぶ悟空 やぶ悟空 より:

      しばらく飛んでいないもので、GPSで飛行航跡を記録できないのが寂しいところです。日本版GPSといわれる準天頂衛星「みちびき」が4基、軌道投入されたとのこと。対応する受信機が思いがけず多いことに気付き、手ごろな価格のものを選ぶ楽しみが増えました。

      • イカゴロ より:

        自分で操縦したフライト航跡を記録して、ブログ発表できる日が早まることを願っています。また、昔のような飛行GPS記事の再デビューを、やぶ悟空ファンの一人として心待ちにしています。

  2. 清水 より:

    ご趣味多彩ですなぁ~