1,000フィートと 1,000円

高度4万フィートを飛行中、もちろん乗客としてですが、左側の窓の外にスッと飛行機が見えました。一瞬だったので写真も動画も撮れませんでしたが、黄色い機体が大きく見え、同一高度のように感じました。機種が見分けられなかったのは、加齢で動体視力が衰えているからか…。

すれ違い

おなじみのFlightradar24で記録を再生してみると、すれ違った航空機はTGW892、白地に黄色いボディカラーのスクート航空ボーイング787、最接近した場所は石川県小松市の南西約15nm(海里)付近だった模様です。

)Flightradar24 より

私の搭乗機は新千歳空港発、神戸空港行のスカイマーク機、FL400(巡航高度約40,000フィート)で小松を通過し南西に飛行していました。一方、相手機は台湾からの札幌行で、宮津上空から北東へ小松の東側を通過するコースを指示(レーダー・ベクター)されていたように見えます。飛行高度はFL410(巡航高度約41,000フィート)でした。

)Flightradar24 より

)AIP の EN-ROUTE CHART より

1,000フィート

FL290~FL410は短縮垂直間隔(RVSM)が適用されており、一定の性能を満たす航空機の高度差は1,000フィート(約305メートル)になります。例えば、私のスカイマーク機が東京タワー(高さ333メートル)の地面付近としたら、スクートのB787機は東京タワーのてっぺんに近い所になり、高度の管制間隔は保たれているハズです。

JASMA より

でも、感覚的にはほとんど同じ高度でした。相手がほんの少しばかり上かも…程度にしか感じられず、1,000フィートの高度差があったとはとても思えません。真正面だったら、ぶつかる!と肝を冷やしたことでしょう。

まだ学生だったころ、教わったことを思い出しました。飛行方向と巡航高度の授業です。同じ航空路を1,000フィートの高度差で対向してすれ違うとき、向かってくる航空機は自機と同一高度を飛行してくるように感じる、というものです。VFR機なら最低の高度差は500フィートなのでその感覚は一層のこと。私は客室から横を見ていただけですが、コックピットではTCAS表示で相手機が1,000フィート高いと分かっていても、きっと恐いんじゃないかな~。自分の感覚だけで回避操作したりすると、かえって危ない状態になる場合があります。

もし同じ高度だったら、ぶつからなくてもニアミスとして大騒ぎになりますが、目撃証言ってえヤツはこんなふうに感覚的なものなので、やはり客観的な記録(フライトレコーダーやレーダー航跡記録など)から真実に迫ることが重要ですね。

1,000円

さて、私が搭乗したスカイマーク便、もともと到着便の遅れのため1時間以上遅れての出発でした。待たされて、ようやく搭乗…とゲートを通過すると、こんな封筒が手渡されました。

出発遅れのお詫びのようです。急ぐ旅でもなし、イライラしていたわけではないんですが、野口英世さん1枚もらって嬉しくなりました。何たって早割5,500円で購入したチケット、そこからの1,000円引きですからね。

こんな「1,000」のハナシでした。

略語:

  • AIP : Aeronautical Information Publication
  • FL : Flight Level
  • JASMA : Japan Airspace Safety Monitoring Agency
  • nm : nautical mile
  • RVSM : Reduced Vertical Separation Minimum
  • TCAS : Traffic alert and Collision Avoidance System
  • VFR : Visual Flight Rules