はじめてのR22操縦(その12)

Day-7

7日目、風ほとんどなく息もなし。

まずは北に離陸して左トラフィックパターンでのTGL、そしてホバリング訓練です。トラフィックパターンを2周しましたが、スポットへ進入中の減速が不十分なようで、止まりきれずにオーバーシュートしてしまいます。アプローチは得意なフェーズなので、これまでこんなことはなく、首をかしげました。

風がないので反対向きに離陸して右トラッフィックパターンを回ってみました。進入方向を南に変えるといい感じのアプローチになったところをみると、弱いながら背風(南風)の影響だったのかと思います。

指摘事項

以下は、教官から指摘いただいた内容です。

  • 離陸前

エンジン試運転中にMAP(Manifold Pressure:吸気圧力)計を見ておくこと。ローター回転が、

– 75 %RPM で10インチ程
– 104 %RPM で14インチ弱

この値が上昇している場合は、マグネトの不具合やプライマのアンロックなどを疑う。

  • ホバリング

無駄に細かなサイクリック操作をしないこと。三舵とも必要な分だけ操作する。

  • 離陸及び上昇

左手(コレクティブ)レバーの引き上げは、MAP計18インチ付近から、注意深く機体の変移を感じながら修正しつつ、徐々に左手レバーを引き上げ、地面を離れたらスキッド高が3フィート(約1メートル)になるまで止まらずにスッと上昇させる。

ホバリング状態で、足ペダルの細かな操作で機首を安定させつつ、左手レバーを少し引き上げ、右手(サイクリック)スティックをほんの少し前に押してゆっくり前進させていく。

機首の向きが変わりやすいので足ペダルで細かく方位を維持しつつ、転移揚力が来るのを予測しておく。転移揚力で機首が上がりそうになったら、すぐに右手スティックをやや前方に当てて姿勢を維持する。対気速度約50ノットまでは機首をペダルで維持する。

MAP計が22インチ(ほぼMCP:Maximum Continuous Power)以下にならないように左手レバーを操作し、かつ最良上昇率速度(Vy)の53ノットを維持して上昇を継続する。

  • Cross Wind Leg

通常クロスウィンドで1,500フィートに達し、レベルオフすることになる。その50フィート手前(1.450フィート)で右手スティックを少し前に押し、53ノットから70ノットに増速させる。高度を1,500フィートに維持し、70ノットに近づいたら通常飛行時のMAP18~19インチになるよう左手レバーを調整して水平飛行にする。上昇気流や下降気流などの状況によってMAPの値は異なる。

レベルオフ後、油圧、油温及びシリンダーヘッド温度を確認しておく。In-Greenの確認だけでなく、白線位置と指針との関係を見ておくこと。通常時の値を知っておくことで、異常の発生を早期に知ることができる。

  • Downwind Leg

離陸後1周目にCarb Temp がOut of Yellow であることを確認する。イエローゾーンにあるならCarb Heat を引く。

毎回、Before Landing Check を行うこと。

– Spot : Check
– Warning/Caution : Check
– Engine Instruments : In-green
– Carb Temp : Check

  • Base Leg

ベースターンは速度70ノット、高度1,500フィートを維持して水平旋回する。降下旋回になって増速しないこと。旋回終了後、70ノットから65ノットに減速しつつ降下を始める。

  • Final Approach

進入の目標地点上空で、速度60ノットで適切な高度になるようにする。風の状況によって減速の程度が変わるので、最初の進入時に風を把握すること。

  • 接地

ホバリング状態からゆっくり降下させ、ふらつく場合にはその高度を維持したまま安定させる。いったん下げた高度を上げてしまうのは集中力がとぎれるため良くない。ふらつきが落ち着いたらまたゆっくりと降下させる。はじめに左スキッドが接地するので、右に流れないように右手スティックをわずかに左に当てる。

SQパターン

スポットに着陸後、前回に引き続いてスクウェア(四角)パターンを飛行します。スポット中央から角に移動して、スポットの周囲を四角くホバリングしながら回ります。途中で集中力が途切れないよう、最後の角まできっちりと意識します。

これほど狭い範囲の飛行航跡を識別するには、民生用GPS精度の限界を超えていますが、比較的きれいに記録されていました。

GPSの精度のすごさが分かる航跡を、もう1枚お見せします。図はスクウェアパターン訓練終了後、センタースポットに戻って停止位置までタクシーした航跡です。

センタースポットの真ん中に下りてホバリングし、90°向きを変えて誘導路中心線に沿って停止位置まで移動して着地した航跡が、ほとんど誤差なく記録されていました。

見方を変えると、条件さえ良ければ7日目でこれぐらいの飛行ができるようになった証とも言えます。ちょっと自慢話…。

今日はいつもより、あれこれ指摘が細かいなと感じていたら、それなりのレベルになりつつあるから要求レベルが上がった、とデブリーフィングで言われて嬉しくなりました。でも、今日の気象条件が良かったことと、数日前の大したことのない風の日でさえホバリングが満足できなかったことを思うと、教官のお世辞に喜んでばかりもいられません。

7日目の訓練はここまで。やっぱり風がないほうが好きだな~。(8日目につづく)

※ 冒頭の写真は、キッチンに着陸したトミカのドクターヘリBK117 C-2、2018年1月18日、やぶ悟空撮影