35°N-135°E

北緯35度と東経135度が交差する位置は、兵庫県の西脇市にあります。いつかはGPS持参で訪れたいと思っていましたが、この度その機会がありました。

へそ(新)

)この場所です。北海道のへそ「富良野市」は友好親善都市だそうで、プレートが付いていました。

)最寄り駅はJR加古川線の「日本へそ公園」

西脇市は「日本のへそ」のまちとしてPRしており、駅名もこのとおり。Googleマップで見てみます。

)「日本のへそ」と「日本のへそ(新)」の二つありますが、まず、GPSで北緯35度00分00秒・東経135度00分00秒となるハズの(新)に向かいます。

)「にしわき経緯度地球科学館[テラ・ドーム]」裏山の斜面に目的地が見えてきました。駅から300メートルほどの近さです。

)4本の柱の中心が、GPS測量による35°N-135°Eの交差点で「平成のへそ」と呼んでいる、という説明パネルがあります。つまり、WGS-84座標系ですね。現在使われている世界測地系に同じと考えて良いでしょう。

)さっそく中心にGarmin GPSを置いてみました。はたして表示される値は?

)惜しいっ! 小数点以下の桁がゼロにはなりませんでした。その差、緯度経度ともに0.1秒、約4メートルのずれに相当しますが私のGarmin GPSでは十分な精度です。10:41

)スマホのGPSアプリでも位置を確認。こちらの誤差は約6メートル。表示を細かくしても、1メートル未満となる小数点以下第2位や3位はまったく意味がないですね。

)じゃあ、Garmin GPSでゼロ-ゼロになる位置はどこだろうと探ると、南西にずれた石の上でした。このとおり。10:44

)こんな急斜面で足場が悪いのですが、立入禁止の表示などはありません。写真奥が北、斜面上方が東です。

)4本のモニュメントの内側に、東西南北の十字が造られ、その中心が北緯35度・東経135度の交点です。ドローンじゃないと分かりやすい写真が撮れないので、図を描きました。

)急斜面を西側からジグザグに上ります。4本の柱のモニュメントは正方形ではないように思いますが、斜面なので感覚がつかめません。

4本柱の中央で計測した値の変動はこのとおり。

  • 緯度+0.1秒、経度+0.1秒、10:41
  • 緯度+0.1秒、経度±0.0秒、10:45
  • 緯度+0.2秒、経度+0.1秒、10:47
  • 緯度+0.2秒、経度±0.0秒、11:06

まぁ、こんなところでしょう。

)足場のしっかりした場所まで登ってきました。西側が開けています。この日は天気にも恵まれました。

へそ(旧)

駅の近く、「経緯度交差点」の案内に沿って線路をくぐったところにあるのが、日本測地系による北緯35度・東経135度の交差する点です。「測地系」については今回は触れませんが、平成13年6月20日に測量法が改正(平成14年4月1日施行)され、緯度・経度は世界測地系に基づいて表示することになっています。

)草木が茂り、訪れる人も少ないのか…

)「日本のへそ」と愛称しているそうです。

)経緯度交差点(日本測地系)はココ! この石の方が馴染みがあります。

)Garmin GPSでは、緯度+11.5秒、経度-09.9秒を示しました。WGS-84座標系の北緯35度・東経135度ちょうどの点「へそ(新)」から見ると、おおむね北西に約430メートルの位置となります。

この値を、国土地理院の世界測地系座標変換プログラム(Web版 TKY2JGD Ver.1.3.80)を使って日本測地系に変換すると、

  • 北緯34度59分59.92350秒(-0.07650秒)、
  • 東経135度00分00.07205秒(+0.07205秒)

となりました。私のGPSごときでは確認できないほどの素晴らしい精度です。

)石碑は木の枝が覆い被さり、刻んだ文字の一部が隠れて読みにくくなっています。

日時計

石碑の近くに日時計があります。腕時計を見るとちょうど昼の12時。日時計の影はピッタリと12時の線上に落ちていました。

「精密日時計の見方」の説明があり、補正グラフでプラス・マイナスすることにより日本標準時をかなり正確に知ることができるようになっています。

そのときの空には、子午線を描いたように真っすぐな飛行機雲が…。

)JL259, Tokyo to Hiroshima, Boeing 737-800, JA319J, FL340

どこが中心?

西脇市のwebサイトでは、東経135度・北緯35度の交差点が「日本列島の中心」に当たる、としています。確認してみましょう。

まず南北を見ると、日本最北端は北方領土の択捉島で北緯約45.5度(稚内はもう少し南だがほぼ同じ)、日本最南端は沖ノ鳥島で北緯約20.5度なので、その中間は北緯33度です。東西では、日本最東端は南鳥島の東経約154度、日本最西端は与那国島の東経約123度なので、その中間は東経138.5度となります。(これらの値は、日本の東西南北端点の経度緯度(国土地理院)を参照しました。一般人は容易に行けないところが多いけど…)

たとえば5度きざみで丸めると、北緯35度・東経140度となります。あれっ? この35°N-140°Eだと房総半島付近の海上になってしまいます。でも、日本標準時は東経135度の子午線を基準にしていることだし、35°N-135°Eでいいことにしましょう。

西脇市のほかにも、いろいろな根拠で日本の中心、中央、へそ、重心などを唱える地域がずいぶんあるようです。中には、日本の東西南北の端の位置の認識が違っていたり、沖縄の島々すら除外していたりする理屈もありますが、ほとんどは私の個人的興味からは外れていました。

また気になるところが見つかったら、調べてみて報告しようと思います。

※ 写真はすべて、2018年5月5日、やぶ悟空撮影

コメント

  1. イカゴロ より:

    貴重な記事を読ませていただき、ありがとうございます。非常に勉強になりました。ちなみに、ご愛用のGPS航跡記録の不具合が確認される前の本件兵庫リポートかもしれませんネ。かなり精度が高いGPS機器のようなので早く不具合が解消されるよう願っています。
    “Garmin GLO”をGPS受信機として使用して、最近始めた”Garmin Pilot”画面です。まだ地上走行テストしかしていません。Map下面の”Synthetic Vision”画面は、G1000などの画面と基本的に変わらぬ表示操作システムのような気がします。”Garmin GLO”の精度もスマホGPSの10倍との触れ込みですが、確かに受信反応の速さや安定度は体感的に感じます。
    では、やぶ悟空さんの次回GPS機器の記事を心待ちにしています。

    • やぶ悟空 やぶ悟空 より:

      いつもご愛読ありがとうございます。
      西脇市でのGPS表示は写真のとおり問題なかったのに、航跡記録がまったく残されていなかったため不具合だと思い込んでしまいました。あらためて設定を確認したところ、TRACK-RECORDINGが「OFF」になっていたことが判明!! 操作した記憶はないので、電池の電圧低下のせいかもしれません。ともあれ元に戻って良かったです。ご心配をおかけしましたが、foretrex101をもう少し使い続けます。
      Garmin GLO、安いし性能も良さそうですね!