オジロワシ・ファントム

千歳基地航空祭、2018年は7月22日の開催でした。天候は期待できそうになかったので、地上展示を目あてに出向きました。747政府専用ジャンボ機の最後の展示として取り上げられたこともあり、かなりの人出とお見受けしました。

※ 冒頭の写真は、F-4EJ()ファントムIIの特別塗装「オジロワシ(尾白鷲)」

気象状況

)MEATR、22日の日本時間09時~15時

オープニングの09時の航空気象観測報は、北風(350°)14ノットで卓越視程は5kmですがBR(もや)です。500~1000フィートと低い雲底のST(層雲)にほぼ覆われています。雲量は私の判定ならBKN(5/8~7/8)じゃなくてOVC(8/8)でしょ。こりゃ飛べないナ。

)09時20分、会場に到着。空は真っ白

10時過ぎまでBR(もや)や-DZ(弱い霧雨)で、雲底1000フィート以下のST(層雲)やCU(積雲)は昼ごろまで続き、午前中に予定された異機種(B-747, F-15, U-125A)編隊飛行やF-15の飛行展示はできませんでした。

13時45分にブルーインパルスが離陸してから少しずつ快方に向かい、演技が終了した14時20分ごろには青空も見えてきました。

)14時15分、南千歳駅

特別塗装のファントム

ブルーインパルスや政府専用機の綺麗な写真は、立派なカメラを持った方々のSNSやブログにお任せするとして、私は目立つカラーリングが気になった、これに着目しました。若いころ、F-4ファントムと記憶しましたが、この機体は「F-4EJ()」、愛称は「ファントムII」というのだそうです。

F-4EJ()ファントムIIの特別塗装機

)「302sq F-4 Final Year 2019」とペイント

空自第302飛行隊は百里基地所属ですが、最初は千歳基地で発足(1974年)したのだそうです。来年には302のF-4が消えるんですね。(sq : squadron)

)302飛行隊

)垂直尾翼の部隊マーク

「オジロワシ」は北海道をイメージさせてくれます。「三○二」、つまり青い翼が「三」、白い尾羽が「○」、黄色い足が「二」を表しているそうです。漢数字ってとこが自衛隊っぽく、イイできと思います。

オジロワシは「タカ目・タカ科」の絶滅危惧Ⅱ類(環境省第4次レッドリスト)だそうで、40年以上も日本の防空を担ったファントムも同様に、絶滅の危機にあります。

オジロワシは英語で「White-tailed Sea Eagle」、このマークを見たご婦人が「この飛行機は(F-15)イーグルですか?」と隊員に尋ねていました。そう呼びたいほど大きく目立つマークです。

)アレスティング・フック

空母に着艦する際にアレスティング・ワイヤ(arresting wire)に引っかけて減速、停止させるためのフックです。艦載機として開発されたなごりですね。

)右後方から

Three-pointed Starのように見える大きな下反角を持たせた水平尾翼、低翼で外翼部のみ上反角を持たせた主翼、写真では分かりませんが翼端失速を抑えるため主翼前縁にギザ(dog tooth:犬歯)のあるデルタ翼など、特徴の多い独特のかっこよさを感じた記憶が甦りました。

)かなりパッチ当たってます。傷みやすい部位なのか?

)パッチはこちら側にも

水平じゃない水平尾翼は、その前縁を見るとダウンフォースを発生させる目的であることが良く分かります。

私が航空の世界に足を踏み入れた同じ年に千歳基地で編成された302飛行隊のF-4EJ、業務の上では特段のご縁はありませんが、長年働いた仲間のような感慨があります。最新の高性能機に「美」を感じにくくなったのは、やはり私が老いぼれた証拠なンでしょうね。

※ 写真はすべて、2018年7月22日、やぶ悟空撮影