大地震から大停電へ

大地震

近くで大きな地震が発生しました! 隣りまち厚真(あつま)町で「震度7」、2018960308分のことです。

マグニチュード6.7と、そんなに大きいエネルギーではないようですが、報道によれば被害は甚大です。震源から約30km西の苫小牧市では「震度5強」。揺れがおさまってテレビ報道を見ているとプチッと停電に…。その後にこんな大事になるとは思いもよらず、再び眠りに就いたのでした。

朝6時になると安否確認のメールが届き始めました。道内全域が停電になっていると知ったのは、そのころです。さほど揺れが大きくない地域まで停電とは、なんで?

大停電

原因は報道でご承知のとおりです。震源に近い厚真火力発電所が道内で約半分もの発電量を受け持っていたそうで、そこが地震で緊急停止したため、他の発電所だけでは電力を供給しきれず、連鎖的に次々と自動停止したということのようです。

理屈ではそうなのかもしれませんが、腑に落ちません。やむを得ない事象とは言えないのでは? 地震は、いつ、どこで発生するのか、まったく分からないので、事前に各自・各家庭で備えるしかありません。でも、発電所の緊急停止が連鎖してブラックアウトにつながることは、電力のプロが想定できないわけはないでしょう。泊原発が運転再開できないとか、石狩湾新港の新しい発電所が間に合わなかったとか、東北電力からの電力融通が…などと、北海道電力にしろ経済産業省にしろ、技術的な言い訳に終始しているように感じます。エネルギー・インフラを担う企業、国としての姿勢の問題でしょう。危機管理っていうのかな、それができていたのでしょうか?

まずは電力の回復を最優先に対処することは当然ですが、今回の事態をしっかり分析し、再発を防止することが特に重要です。電力需要の少ない北海道の深夜帯の発生ですら、このありさまですから、関東・関西など大都市圏ではいかばかりか。類似する事象が発生しないと言い切れるでしょうか? 報道各社もそのような視点を忘れず、引き続き追いかけていただきたいと思います。

被害

冒頭の写真は苫小牧市の高丘霊園の被害です。墓石が倒れているのはごくわずかですが、ずれたり隙間ができたりしている石も目立ちました。うちの親戚のお墓は、さらなる揺れがあると危険な状態になっていました。

わが家ではラジオと花瓶が落下した程度でしたが、その他にこんなことが…。

)3個のうち1個は落ちて割れ、残りの2個がこの状態で生存

陶器製で卵形の小さな花瓶が1個だけ、逆さまになっていました。地震で転がりながら、上手いこと安定姿勢を見付けたようです。

)ありし日の三つ子たち(地震発生当時は3つともカラ)

震度表示

幸いにも私の住む地区は、地震発生当日の14時過ぎ(発生から11時間後)には停電が復旧しました。スマホのバッテリー残量が乏しかったので、電源回復までニュース・チェックも控えていましたが、NHKのテレビ画面を見てびっくり!

)NHKの震度表示(概況NHK NEWS WEBより

えっ、これでは苫小牧市で「震度7」のように見えます。道内で人口第4位の苫小牧市、壊滅か?!

)NHKの震度表示(広域NHK NEWS WEBより

広域表示では各地が細かく表示され、苫小牧市は「震度5強」であったことが分かります(それでも大きな揺れだけど…)。分かりやすさを重視すればやむを得ないのかもしれませんが、道外の友人などには心配をかけたようです。

そんな誤解を防ぐには、気象庁のこんな図で表すのが良さそうです。

)気象庁の推計震度分布図(推計震度4以上の範囲を示した図)

このように、大きく揺れた範囲はある程度限定的なのに道内全域で停電とは…。納得できない方々が多いはずです。

ご支援

海自が運用する南極観測船(砕氷艦)「しらせ」の苫小牧西港での一般公開が予定されていたのですが、この地震発生を受けて中止され、急きょ艦内での入浴やスマホ充電、医療相談など支援を行ってくれています。

しらせ」は、私が想像していたより大きな船(12,500トン)でした。ヘリコプターを3機も搭載するそうです。

また、輸送艦「おおすみ」も災害派遣で苫小牧西港に入港していました。自衛隊員や車両を運んで来てくれたようです。「しらせ」の隣りに接岸していました。

これらの2隻に比べるとかなり小型なのですが、掃海艇「いずしま」も入港し、給水、入浴、スマホ充電などの支援サービスを行っています。掃海艇は機雷に反応しないような材質の船と聞いていましたが、木造でした。

気象庁は、この地震の名称を「平成30年北海道胆振東部地震」と定めました。この機会に、「胆振」(いぶり)や「苫小牧」(とまこまい)など、正しい読み方を知った方が少しは増えたかもしれませんね。

さまざまな形でご支援をいただいたり、心配して下さっている多くの方々、本当にありがとうございます。心から感謝申し上げます。

※ 写真はすべて、やぶ悟空撮影