気圧高度計

苫小牧市科学センターに展示されているヘリコプター、富士ベル204B-2の気圧高度計です。コックピットに座って自由に計器類を触ることができるので、QNH(高度計規正値)設定ノブを回して高度100フィートごとの変化を見てみます。

気圧高度計は、上空に行くほど気圧が低くなるので気圧から高度が分かるという原理です。でも、気圧は場所や時間により変化するので、校正するためのつまみ(ノブ)が付いています。飛行場の気圧を管制機関から入手してQNH設定ノブを回してセットすると、気圧高度計は飛行場の標高(フィート)を指示します。(QNHを入手できない場合は、飛行場の標高値を指示するようにセットします)

科学センターの標高は約6メートル(20フィート)ですが、今回はそれを無視して、高度計の指示が0フィートになるようにノブを回しました。この日の気圧では、表示窓には29.46 inHgと出ました。高度100フィート、200フィート…、ノブを回して次々に読み取っていくと、以下のようになりました。

~ 1400 feet

慣れないと読みにくいかもしれません。長針の指す数字×100フィートに、短針の数字×1000フィートを加えます。いちばん小さな1目盛は長針の20フィートです。1500フィートでは表示窓のQNH範囲から外れてしまったので、1400フィート(最下段の右から2つ目)まで。

念のため、マイナス側にもノブを回してみました。高度マイナス100フィート(9900フィートとも読めます)、マイナス200フィート…、マイナス1000フィートまで。

~ マイナス1000 feet

100フィートの高度変化に対応するQNH設定値の変化は、多少のバラツキがありますがほぼ直線的になりました。グラフをご覧ください。一般に言われるように、おおむね「100フィートあたり0.1インチ」ですね。

)同じ気圧でQNH設定を変化させた場合の気圧高度計の指示値

操縦訓練では+/-100フィート以内に高度を維持するよう教わりましたので、QNH設定は正確に行わなければなりません。0.1インチずれると高度が100フィートずれてしまうンですから…。

)細かい目盛は0.02インチ。「29.9」と「29.8」を見まちがえないように

アメダス苫小牧によると、この日(9月5日)の撮影時間帯の気圧は

  • 現地:996.8 hPa
  • 海面:997.7 hPa

で、気温は24.5℃でした。この気圧をinHgに換算すると、

  • 現地:29.44 inHg
  • 海面:29.46 inHg

となります。

(現地:気圧計が設置されている場所の標高で観測された気圧)
29.92 inHg = 760 mmHg = 1013.25 hPa)

大昔ですが学生だったころ、気圧と高度の質問にパッと答えられなかったことを思い出しました。上空で気圧が低くなることは分かっているのですが、気圧の高い/低い方へ飛行していくと実際の高度は上がる?/下がる?などと聞かれると、あたふたしていたのです。あらためて考えてみると…、あれっ、やっぱり今でもあたふたするなぁ。情けない…。

※ 写真はすべて、2018年9月5日、やぶ悟空撮影