横津岳、アンテナ散策1

晴れが続いた9月のある日、道南方面に足を延ばしました。目的地は「横津岳」。航空局の航空路監視レーダーや対空送信所/受信所、気象庁の気象レーダーをこの目で確認したかったのです。

アプローチ

七飯町から山に向かうと間もなくゲートがあり、開いてはいますが「臨時通行止」となっています。七飯町土木課に問い合わせると、自己責任で気を付けて入って下さいという返答をいただきました。

「タイヤ・車両破損の恐れあり」というだけあって、舗装されているものの路面はひどい傷みよう。十分速度を落としてスキー場の上まで上がり、先客10台ほどでほぼ満車に近い状態でしたが駐車できました。

)スキー場から見た函館山と函館市街地。横津岳スキー場は10年以上前にクローズ

上のゲートから先に一般車両は入れないので、徒歩です(横津岳山頂まで2.5kmと表示あり)。入林届ノートに記入して10時20分スタート。道はとてもきれいに舗装されています。

)黄色は車の、水色は徒歩の航跡(Google Earthを使用)

)横津岳の無線施設配置(国土地理院の地理院地図を使用)、赤色は徒歩の航跡

レーダー・サイト

横津岳の標高は1167メートル、その頂上付近に航空路監視レーダー(国土交通省 東京航空局)があります。道内の航空路監視レーダーは2か所、横津岳釧路にあり、横津岳レーダーは北海道の高密度空域の大部分と東北北部の国内ルートに加え、ヨーロッパ北回りルートの日本海側出入り口(R211AVGOKや、B451IGRODなど)を監視する重要な役割を持っています。

)横津岳頂上を望む(南から)

山の上は木がなく、かなりの強風でした。これじゃ冬の厳しさは推して知るべし。それでも以前は、無線技術職員が通年で24時間常駐していたんですからね。

)レドームの新旧比較(東から)

航空局webサイトに掲載されている横津岳ARSR/SSRサイト(と雪上車)の写真は、撮影日不明ですがかなり以前のものに違いありません。この球形レドーム(レーダーアンテナのカバー)の大きさに注目すると、この日に撮影したレドームはかなり小さくなっていました。巨大なARSRアンテナがなくなり、SSRmode-S)アンテナだけが収められているのでしょう(このあたりの事情は「釧路レーダー、小型に」を参考にしてください)。

  • ARSR : Air Route Surveillance Radar、航空路監視レーダー
  • SSR : Secondary Surveillance Radar、二次監視レーダー

このレーダーは、管制官が飛行中の航空機の位置や高度を把握する航空管制システムのセンサーの一つにあたります。

写真上の左下に見える白い建物は居住棟でしょうが、巡回点検となった今では無くなっています。雪が吹き飛ばされてしまいそうな山頂なのに、積雪深が深いようですね。

)横津岳山頂(北西から)

となりの無線中継所

航空路監視レーダーのそばに、3つの丸いアンテナが縦に並んだ無線施設があり、「北海道開発局 函館開発建設部 横津無線中継所」という表示が出ていました。球形レーダーアンテナの方が高い位置にあるので、電波的に影響はなさそうです。

)アンテナカバーが破れてる!(南西から)

Googleで見ると、こんな配置です。

)Googleマップの横津岳頂上付近(上が北)

横津岳は亀田半島の最高峰だけあって、「電波」を有効に使うには格好の山であり、さまざまな無線施設が設置されています。他の施設などについては「横津岳、アンテナ散策2」で紹介することにします。

※ 特記のない写真はすべて、2018年9月18日、やぶ悟空撮影

コメント

  1. イカゴロ より:

    スノボに凝っていた若かりし頃、横津スキー場には毎日のように仕事帰りに行っていました。掲載写真に載っていた航空局の雪上車も、その頃スキー場周辺でよく見かけたことがあります。航空界も時代とともに変貌し、やはり釧路同様に横津も小型化でSSRアンテナのみになっていたことが、やぶ悟空の記事でよく解りました。釧路レーダーの記事と照らし合わせると、専門家の解りやすい解説なので、航空路監視レーダーに関して非常に勉強になりました。ありがとうございます。

    • やぶ悟空 やぶ悟空 より:

      横津岳航空路監視レーダーの球形ドームは、かなり以前に小さくなっていたようです。2011年1月には現状と同じ写真があるので、8年前の2010年秋には更新完了していたのかも。2008年夏には旧レドーム(大)と仮設レーダーが1枚の写真に写っており、更新工事の準備中だったのでしょう。横津岳は重要レーダーなので、長期にわたって運用を停止することができませんから…。