マイGPSの誤差

古いGPSを愛用しています。GARMIN Foretrex 101ってヤツで、2007年の購入なので12年になります。古くてもかなり精度が高いことは経験上よく分かっていますが、どれぐらい正確なのか、王子山で確認してみることにしました。

マイGPS

電源は単4電池2本、緯度・経度と高度、および時刻を10,000ポイントまでメモリに保持できます。記録間隔を4秒に設定すると11時間以上も記録でき、日中の移動をほぼカバーします。通常はこれで十分なのですが、フライトのときは1秒ごとに記録するように設定変更しないと旋回の航跡や高度変化などがきれいに記録できません。この場合は2時間45分ほどでメモリがいっぱいになります。地図は入っていないのでGPSロガーとして使い、PCにデータをダウンロードして「カシミール3D」ソフトで表示・編集しています。

ナビのように地図が必要なときは、もちろんスマホの方が圧倒的に便利ですね。今どきのスマホには高感度のGPSチップが入っていて、室内でも受信できるし。

王子山の三角点

王子山には国土地理院の四等三角点があるので、そこでGPS計測をして誤差を計算しようと思います。早めにマイGPSの電源を入れ、散歩がてら山頂へ向かいます。

▲左側が王子山坊主山とも言われる王子製紙(株)の社有地 (2019年2月、やぶ悟空撮影)

山といっても苫小牧川(写真右手)の北側にある標高40メートルにも満たない丘なので、5分もかからずに登ることができます。

▲王子山から見た王子製紙苫小牧工場方向 (2019年2月、やぶ悟空撮影)

▲王子山の三角点。3月には雪がすっかり消えていた (2019年3月、やぶ悟空撮影)

桜の木がある小高い丘の上、遊歩道の脇に三角点があります。この三角点の正確な位置と標高は、国土地理院の基準点成果等閲覧サービスから知ることができます。

王子山の四等三角点(基準点名:山手公園

  • 北緯 42°38′40″.3230
  • 東経141°34′42″.0654
  • 標高 36.53 m

▲国土地理院の基準点成果等閲覧サービスより。赤は加筆

GPS計測

国土地理院がGPS測量した結果を基準にして、私のForetrex 101(マイGPS)で記録した値がどれぐらいずれているのかを見てみます。

マイGPSは古いチップで受信感度が低いため、GPS衛星からの電波をさえぎらないよう細心の注意が必要です。この季節は木に葉が付いていないので三角点でも受信しやすいでしょう。

▲標柱に置いて計測中のマイGPS (2019年3月、やぶ悟空撮影)

マイGPSで、4秒毎に記録した6分24秒間の平均値は、

  • 北緯 42°38′40″.26
  • 東経141°34′42″.1
  • 標高 37.7 m

となりました。これらの値と基準値との差をメートルに換算すると、水平誤差は約2.1メートル(南北1.9m、東西0.8m)、垂直誤差は約1.2メートルとなりました。

▲マイGPSの航跡記録(ピンク)と三角点での記録(赤)。カシミール3Dを使用

右側は拡大したイメージ図です。白丸3点が計測結果、黄色の×印がそれらの平均値で、三角点から少し南にずれました。誤差(正確度)、精度(ばらつき)共に2メートルほどで十分小さいと言えそうです。

▲マイGPSの高度記録(赤)

正しい標高36.53メートルの破線を書き加えました。三角点の標柱上に置いて計測した6分半ほどの間に、高度が30.443.9メートル(最大幅13.5メートル)と変動していました。瞬間値で見ると、やはり垂直誤差(-6.1m+7.4m)は大きいですね。

まとめ

長年使っているマイGPSの誤差を知るため、三角点を基準にして実際に計測してみたところ、水平誤差が2メートルほど、垂直誤差が7メートルほどという良い結果になりました。数分間の平均を取ることにより垂直誤差は1メートルほどまで大きく改善されましたが、もともとばらつきの少なかった水平誤差の改善は見られませんでした。

たった1回だけの計測なので単なる一事例の紹介にしかなりませんが、マイGPSはまだまだ現役で使える正確度および精度であることが確認できたと思います。機材の心配より、それを使う私の身体と頭脳の衰えを心配した方が良さそうですね。

▲何やってンのかな~? と覗きこむエゾシカ (2019年2月、やぶ悟空撮影)