三沢(2)、空自のF-35

三沢航空科学館を訪れると、航空自衛隊のF-35がタッチアンドゴーを行っているとのこと。展望デッキに案内され、2機のTGL訓練を見ることができました。

  • TGL:Touch and Go Landing

米軍三沢基地見学『フレンドシップツアー』を申し込む際に、併催の「エアクラフト・ガイドツアー」にも参加申込みをしました。これは、県立三沢航空科学館のスタッフが案内、解説してくれる1時間半のツアーです。予備知識がないので、こういう解説を聞いておくほうがいいだろうと思ったのです。

▲滑走路28(3,050m×45m)に進入するF-35A

2機が大きな角度で進入してきます。滑空着陸なのでしょうか? この後の米軍F-16などは通常の低いパスで進入していました。AIPによると滑走路28のPAPI2.37°、なんと低い中途半端な角度! ファイター中心の空軍基地らしい設定ですね。滑走路28のILS-GS2.5°なので、民間の定期便は滑走路28の進入に要注意です。(滑走路10はPAPI、ILS-GSともに3.0°

  • AIP : Aeronautical Information Publication、航空路誌
  • GS : Glide Slope、(日本語訳はない。ILSの構成要素の一つで進入角を示す電波を発射する装置)
  • ILS : Instrument Landing System、計器着陸装置
  • PAPI : Precision Approach Path Indicator、精密進入角指示灯

▲たぶん訓練生の機がタッチし、教官機はフライパス

F-35は単座機しかないので教官同乗の飛行訓練ができません。シミュレーターで訓練を積んでも、初めての実機の飛行は緊張するでしょうね。この後、2機そろって再び上昇していきました。

管制塔が見えます。三沢飛行場の設置管理者は米軍ですが、航空管制は空自が行っています。ただ、管制塔には米軍隊員も詰めているそうです。米軍機に緊急事態が発生した時に円滑な意思疎通を図るためだとか。(航空科学館スタッフの説明)

滑走路脇にある赤白チェック柄の施設はタカン(TACAN)という無線施設です。軍用機はタカンで距離と方位を知ることができます。

  • TACAN : Tactical Air Navigation System、戦術航法装置

F-35に関する私の知識はステルス戦闘機ということぐらい。調べてみると、基本型のA型(通常離着陸機)に加え、B型(短距離離陸・垂直着陸機)、C型(艦載機)があるそうです。F-35すべてが垂直に着陸できるわけじゃないんだね、知りませんでした。

航空自衛隊にはA型とB型が導入される予定らしいです。防衛省は、日本の空母ともいわれるヘリコプター搭載護衛艦「いずも」を改修してF-35Bを搭載したいようで、昨年12月にニュースになっていたのを思い出しました。護衛艦とは言いつつもその実は「空母」であり、それを改修してF-35Bを搭載・運用すれば「攻撃型空母」になるのではないか、「攻撃型空母を自衛隊が保有することは許されない」という政府見解と整合しない、という議論です。これに対し、「必要な場合に」のみ「いずも」に搭載するので「攻撃型空母」ではないとのこと。苦しい言い訳のようにしか聞こえません。

▲訓練を終え格納庫に戻る空自のF-35A

こちらはSTOVLができない通常離着陸型のF-35A、航空科学館の敷地にいちばん近い誘導路を通過したのですが展望デッキに居たので遠く、アップで撮影できず残念!

  • STOVL : Short Take-off and Vertical Landing、短距離離陸・垂直着陸

航空科学館のスタッフによる解説は、話の上手い方やマニアックな方などのお話を聞くことができ、エアクラフト・ガイドツアーに参加して良かったと思います。ただ、私にとっては興味のない航空機模型(プラモデル)の説明に時間を取られてしまったのには、やや閉口しました。ほかに見たいものがたくさんあったのにぃ…。

※ 写真はすべて、2019年3月15日、やぶ悟空撮影