となり町のヘリポート

前の2回は、たきかわスカイパークでグライダーや曳航機を眺めました。スカイパークは滝川市、その西側の川向こうは新十津川町です。その新十津川にあるヘリポート2か所に立ち寄ってみました。(Googleマップ)

防災センターヘリポート

明治の時代に奈良県吉野郡の十津川村から移住してきた人々が開拓した「十津川、位置関係を見ておきましょう。

▲ 防災センター(Googleマップに加筆)

たきかわスカイパークから2kmほど西の、総富地川(そっち川)そばに新十津川町防災センターがあります。

▲ 新十津川町防災センター

道道から300メートルほど奥まったところ、通常は無人なのでしょう。アクセス道路入口には車止めがありました。

▲ 河川防災ステーションの表示

総富地川(そっち川)はすぐ先で徳富川(とっぷ川)に合流し、滝川市との境界で石狩川に流れ込みます。その石狩川にはすぐ下流で空知川が合流してくるので、この周辺はいかにも水害に悩まされそうなところです。そんなわけで防災ステーションが設けられ、ヘリポートが併設されたのでしょう。

▲ ヘリポート、04

冒頭のGoogleマップの写真でお分かりのように、このヘリポートは04/18と角度を持った進入・出発経路が設定されています。風向きなどを考慮した上で、500メートルの進入区域ができるだけ市街地を避けるように設定されたようです。

▲ ヘリポート、18

進入経路と出発経路が同一方向に設定できない場合は、90°以上の角度でこのようにすることができます。このヘリポートの場合は 140°ですね。

▲ 風向指示器

場外離着陸場には「できる限り風向指示器が設置されていること」という要件があります。ここは周辺に生い茂った草木の陰になり、風向風速の目安になるのか心配です。また、草木は進入表面にかかっていそうです。

吉野ヘリポート

防災センターヘリポートから西北西に直線距離でおよそ12km離れた山奥にもヘリポートがあります。

▲ 吉野ヘリポート(Googleマップに加筆)

ここは新十津川町の吉野地区です。ここの「吉野」名は、やはり奈良県吉野郡から付けられたものなのでしょうか。

活性化センターの隣にヘリポートが設置されていました。舗装エリアは 26m×23m だそうで、マークの方位は 05/23 になりそうです。

▲ 吉野ヘリポート、05

少し離れて吹き流しが立てられています。05離陸の進入表面は全く問題ないでしょう。

▲ 吉野ヘリポート、23

ヘリポート南側には徳富川(とっぷ川)名残りの三日月池と吉野公園キャンプ場があります。

▲ 吉野ヘリポート(東側から)

離着陸地帯から25メートル離れたところに立つ電柱が、進入表面の上に突き出ているのは間違いなさそうです。どちらの方向も障害物は少ないので、実際の離着陸に差し支えることは、まあ無いのでしょうが…。ヘリの操縦訓練を受けていたときは、クリアランスが十分あることが分かっていても電柱や電線はとても気になり、心理的に負担を感じたものです。

▲ 活性化センター

吉野地区活性化センターは温泉施設らしい。ただし、入浴できるのは、火、水、土、日曜日だけとのこと。

新十津川町の「まちづくり読本」(平成26年10月発行)によれば、山間部では救急活動に時間を要するため、544万円で「吉野緊急用ヘリポート」を整備してドクターヘリとの連携強化を図った…という説明がありました。

また、平成31年3月に実施された「まちづくりに関する町民アンケート」の結果を見ると、吉野緊急ヘリポートの維持管理を含む「救急活動の充実」については、重要度も満足度も平均より高い「A」(町民の満足度を維持しながら、より効率的な事務事業の執行が求められる施策)のランクを得ていました。

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たきかわスカイパークから発航するグライダーは、南風の時は新十津川町の空を南西方向に曳航され上昇していきます。上級者ともなると、新十津川町と当別町の境にそびえるピンネシリ(標高1100m)上空付近まで曳航してもらうこともあるそうです。

▲ たきかわスカイパークから望むピンネシリ(頂上に北海道開発局の気象レーダー)

滝川市と新十津川町は隣り同士。グライダーに関しては国内で名だたるたきかわスカイパーク、その運航には、新十津川町を含む周辺自治体の理解を得ながら良好な関係を維持していくことが大事なのでしょうね。

※ 特記のない写真はすべて、2020年8月、やぶ悟空撮影