A330、ゴーアラウンド

新千歳の到着機を撮影していたら、香港航空のエアバスA330が進入を中止して上昇していきました。いったい、どうしたの?

A330のゴーアラウンド

2月8日(月)の午後、新千歳空港に進入してきたのは香港航空のエアバスA330-300型機です。滑走路01R進入端から約2.6nm、高度約1200フィートまで降下したところで上昇に転じました(距離と高度は Flightradar24)。横風が強いわけではありません。北風で平均4~6kt、最大瞬間風速でも10kt程度です(アメダス千歳、10分ごとの値)

A330機の前後には他機がおり、3機が連なって進入していました。

▲ 先行着陸機の航跡(Flightradar24)

前のIBX47はアイベックスのCRJ-700(JA14RJ)、まん中のCRK6634がゴーアラウンドしたA330(B-LNN)です。ANA775のボーイング737(JA72AN)が後ろに迫っています。海岸線の通過時刻で間隔を計ると、前後とも3分ほどです。新型コロナの影響で新千歳空港も大幅に減便されていますから混雑しているわけではないのですが、この3機はたまたま少しばかり「密」になってしまったようです。

▲ 先行着陸機、CRJ-700

CRJ機は接地までしか確認しませんでしたが、滑走路の離脱に時間がかかったのでしょうか? 除雪中だったり雪氷で滑りやすい状態なら滑走路占有時間が長くなることがありますが、この日の滑走路は写真のようにドライです。

A330機の航跡(Flightradar24)

ゴーアラウンド後、A330がひと回りして01Rに戻ってきました。先行機はJALのボーイング737です。

▲ JAL機の後ろに回り込むA330

この間隔も、また近いような気もしますが…。3分未満です。

▲ 着陸したA330

ゴーアラウンドから約15分後に滑走路01Rに着陸しました。

▲ 香港航空 A330-300、B-LNN

新千歳空港に到着した香港航空の便に乗客は搭乗していません。主に生鮮道産品を運ぶ臨時貨物便として運航されているようなのです。

北海道エアポートは、新型コロナウィルスの影響で国際線旅客便が全便運休する中、昨年6月から着陸料の全額免除を始めました。その後この措置を延長するなどして、北海道と海外との物流網を維持するため貨物便の運航を促してきました。昨年12月からは、2021年3月末までの間で国際貨物便を対象にした着陸料の補助を行っています。香港航空の香港~新千歳便は、この制度を利用しているのでしょう。

先月29日の悪天候時、香港航空のA330機が新千歳空港誘導路の積雪で立ち往生してしまいました。その日には着陸したJAL機が視界不良で滑走路出口が見えず、オーバーランエリアに入り込むという事態も発生しています。

それらに比べれば、管制間隔不足による管制指示かパイロット側の事情や判断によるものかはともかく、安全を最優先したゴーアラウンドでロスした15分程度はどうってことないさ…と考えることにしましょう。

※ 写真はすべて、2021年2月8日、やぶ悟空撮影